HOLIDAYS IN THE SUN/YUI

「優しさ」と「強さ」は成長の証か

HOLIDAYS IN THE SUN【初回生産限定盤】CD+DVD

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シンガーソングライターYUIは、もともとアコースティックのでの弾き語りが中心で、胡坐をかくというスタイルが印象的だった。

そして自らの強い意志や思いをじっくりと歌い上げるスタイルが主流だった。






だが彼女のスタイルはシングル「Rolling Star」以降変わる。エレキギターを使用したバンドサウンドでさらに「重く」響く歌を唄うようになっていった。

2008年突然のリフレッシュ休暇で1年休暇を取り、どうなったかが心配だった。
音楽が薄まってしまっていないかと。








このアルバムに含まれている曲、2009年の「again」のリリースでそれが杞憂だったことが分かった。


<叶える為に 生きてるんだって 叫びたくなるよ 聞こえていますか?>

<無難になんてやってられないから 変える場所もないよ>

<進むために 敵も味方も歓迎じゃん>



随所に散りばめられた強さ。そしてリスタートを自ら奮い立たせるような歌詞。

彼女はより逞しさを増して帰ってきたのだ。


















今作のオススメ曲は
1,2,8,10,11,12.



冒頭で「優しさ」と「強さ」について触れたが、

アルバムのなかで「強さ」を担っているのはシングル曲だ。












特に2.again 12.It's all too muchは、ハードな仕上がりになっている。


バンドサウンドを本格導入し始めた頃の、自らのうちに眠る衝動を出していくような強さから、

厳しい現実に対して自ら挑戦状を叩きつけるような強さに変わった。

休養期間は「覚悟」のきかんでもあったということなのだろうか。












1.to mother は「優しさ」と「強さ」の両面を合わせたような曲。

その点でこのアルバムの先頭にあるのがピッタリだと言えるのではないだろうか。



ピアノサウンドでシンプルだが、故に響く。

YUIから母への想い。綴られた想いは一瞬で湧き上がるものではなく、今までの人生で堆積してきたものに違いない。









8,10,11は「優しさ」の面の曲。

アルバム曲に共通して言えることだが、概して柔らかさを持っている印象を受ける。


どこか暖かさがあり、車でのんびりとドライブしながら聴きたくなるようなイメージだ。



全体として、「優しさ」と「強さ」のコントラストが相まって、このアルバムを引き締めた作品へと昇華させている。





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1. to Mother

2. again

3. Parade

4. es.car

5. Shake My Heart

6. GLORIA

7. I do it

8. Please Stay With Me

9. Summer Song

10.Cinnamon

11,Driving Happy Life

12.It's all too much

13.Kiss me