マジルヨル：ネムラナイワクセイ/Hello Sleepwalkers

変幻自在の心地よい”不自然さ”

Hello Sleepwalkersは、5人組のロックバンド。編成の中での特徴は、トリプルギターが特徴。

Hello Sleepwalkersは昨年、タワーレコード限定でシングルをリリースし、インディーズチャートで1位を獲得するなど反響を呼んだ。

今作がflumpoolやWEAVER、ONE OK ROCKを輩出したA-Sketchからのデビューアルバムとなる。
つまり、Hello Sleepwalkersの名刺的な1枚だ。

彼らの最も大きな特徴は、先の予想が出来ない自由奔放な楽曲展開。不自然ともいえる展開。
だが全く予想のできないドラマチックな楽曲展開に思わず魅了させられてしまう。

どのアーティストと類似しているとも言えない。その時点で彼らのサウンドメイクの異端さがわかるだろう。
独特のコクは、癖になってしまうと聴かずにはいられなくなること間違いなし。

歌詞世界において、現実と幻想の両端を行き来することも面白いところ。

sleep walker・・・「夢遊病者」という意味だけに、現実と幻想を行き来するということか。

しかしサウンドメイクの奔放さがある所からも、現実と幻想の両端を行ったり来たりしても妙な説得力がある。
彼らの魅力は歌詞とサウンドの繋がりからも引き出される。

また宇宙の広大な部分と現実の目の前にある部分の対比も見逃せない。

個人的にはボーカルの声になれるまでに時間をようしたが、それさえ乗り越えれば彼らのサウンドにぐいぐいと引き込まれるだろう。

オススメ曲は、
１，２，４，７

２．「月面歩行」は、ギターのアンサンブルが心地よいアップテンポな楽曲。
これぞトリプルギターの本懐ともいうべき多重性のあるギターメロディ。

キャッチーなサビは聴きやすいので、初めて聴く方はこの曲から入ってみると良いかもしれない。

４．「センチメンタル症候群」は、ボーカルの不安定さがいささか気になるが、初めてこれを店頭で聴いたときは思わず「！？」ってなってしまった。不自然なサウンドには違和感を感じ、再生をやめようともしたがこれがどうも異色で面白い。

最初はシングルを買うことは考えていなかったが、後日どうも気になるので購入させられてしまった。
それだけ後を引くエネルギーを持っているということか？

センチメンタル症候群はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=22SUNfFTgOM

７．「寝てる」はこれまでの重層的なトリプルギターのイメージから多少離れて、イントロのアコースティックな静かなイメージが特徴的。彼らの違う面が見えてくる。

歌詞の＜人のこと言えないけどさ＞＜お前ら超自己中心的存在　僕もたぶん＞の部分で、サウンドが一気にエッジ―に爆発する。
静と動が一体となった曲。

これがフルアルバムの曲数になるとどうなるか。新たな曲展開の可能性をみせてくれると思うとワクワクが止まらない。

ーーーーーーーー

1.　ミッドナイトにグッドナイト

2.　月面歩行

3.　惑星Qのランドマーク

4.　センチメンタル症候群（Album Ver.）

5.　環状遊泳

6.　五次元少女リア

7.　寝てる