レッドクリフ Part I

3世紀の中国。
80万の大軍を率いて近隣の対抗勢力を殲滅し、天下統一を目論む曹操チャン・フォンイー)。
関羽張飛趙雲らの活躍で劉備軍はなんとか逃げ伸びたが、敗北は濃厚。軍師の孔明金城武)は曹操軍の脅威に対抗すべく、孫権軍との同盟を進言し孫権チャン・チェン)のもとへ向かう。

若くして覇権を継承した孫権のまわりには、曹操に降伏するべきだという意見が大半を占めていたが、孔明は交戦派の司令官・周瑜トニー・レオン)と出会い、次第に信頼関係を築き、同盟が実現することになる。
それでも連合軍の兵はわずか5万。果たして数の上での圧倒的な差を埋めることが出来るのか…




観賞日

2008年11月3日



【78点】








日本でも人気があり、ゲームや小説など様々なメディアミックスで展開されてきた三国志。その中でも名高いのが、今回映画化された「赤壁の戦いレッドクリフ)」。


*ちなみに私は漢文の授業や三国無双で得た程度の薄ーい知識しかないので、三国志についてはまるで素人です。

さらにちなみに、この映画は「赤壁の戦い」に向けての壮大な予告編。














この映画、実に"アツい"映画だった。
ジョン・ウー監督作品ということでピンと来る人もいると思いますが、アクションがスゴい。





歴史モノという字面だけだとなんだか地味な印象を覚えますが、おそらくかなり脚色しているのでこの映画はハリウッド大作級のエンターテインメント映画に仕上がっている。
もちろん監督がハリウッドで『ミッション:インポッシブル2』、『フェイス/オフ』、『ウインドトーカーズ』な大作をつくりあげてきたことから、この映画もその例にもれないだろうとの想像は難しくない。

だが、有名な歴史書の、歴史上の有名人物を描くというポイントがあるだけに今回は難しかったのではないか?と勝手に思っている。
難しいものをうまく組み合わせた結果がこれ。

ハリウッド的スペクタクル×中国歴史書でここまで面白くなるとは…
















ジョン・ウーらしく洗練さ、カメラワーク、テンポなどアクションに求められる要素の全てが高いレベルにある。
もちろん鳩も登場。しかも重要なシーンで。

三国無双をやったことのある人なら確実に満足できるアクション。
趙雲関羽張飛は無双のイメージそのまんま。まさに一騎当千
彼らのアクションシーンだけで見る価値があると断言できる。

さすがに張飛のキャラクターは野獣っぽすぎる気もするが(笑)















ストーリーは、赤壁の戦いに至るまでの前段階を描いた内容。

(実際にあったかは不明だがそれは置いといて)孔明周瑜の友情・絆など実に三國無双っぽいストーリー展開が面白い。
その分、原作主義には受け入れがたい可能性がありそうだが…



演じるキャストも金城武トニー・レオン(『インファナル・アフェア』、『HERO』)や中村獅童ヴィッキー・チャオ(『少林サッカー』)とアジアスターが揃う。
さらに絶世の美女・小喬役として中国のモデル、リン・チーリンを起用。後に彼女は、月9「月の恋人〜Moon Lovers〜」でキムタクと共演するなど話題を呼んだ。

制作面でも、中国を下地として、音楽は日本のエイベックス、VFXはハリウッドのスタジオととんでもないビックプロジェクトとして成立している。ハリウッドに対抗するために、様々なスペシャリストを結集してビックプロジェクトととしたのは実に正解だと思う。











ストーリーが前段階だけにグングン高まってくるところで終わる。
この映画に影響されて三國無双を買ってしまった身としては、ある意味、その物語の展開のさせ方すらも正解だったと思える。







↓予告編はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=mCpXJiFyN-Q




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