激情を抉り取る極上のセンス
- アーティスト: アルカラ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2011/07/13
- メディア: CD
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アルカラは、4人組のバンド。
現在までにアルバム4枚、ミニアルバム3枚、シングル2枚、ライブDVD1枚をリリース。今作が4枚目のアルバムとなる。
音楽性としては、基本はギターロックながらも、奔放な歌詞・音楽性によるアルカラ独自の世界観をつくりあげるもの。その奔放さが圧倒的で、聴くものに興奮を覚えさせる。
私が彼らを知ったのは昨年リリースされた3rdアルバム「フィクションを科学する」。
その2曲目、「キャッチーを科学する」は圧倒的な衝撃だった。聴いたタイミングが今年だったので昨年の私的曲ランキングには入らなかったが、とてつもないぶっ飛んだ名曲だ。歌詞の内容はRADWIMPSの「寿幻夢」と似ていて、学校で習う元素記号「すいへいりーべ…」などなどが盛り込まれている。
そしてキャッチーを科学するの文言どおり、キャッチーなサビになっている。さらにこのタイトルはあきらかに今ドキのポップスに対する皮肉な気がしないでもない。そういったひねくれ方が彼ら"らしい"。
下のリンクから是非聴いてみて
↓キャッチーを科学する PV↓
http://www.youtube.com/watch?v=x8VIp83HVGY
前作でかなりの注目をあつめる中、今作がリリースされた。
もちろん今作でもアルカラ節は炸裂している。
オススメは、
1,2、4,7,8。
中でも1.「半径30cmの中を知らないは」がいきなり名曲。とてつもない勢い。
ストレートなロックチューンで、思わずこちらも踊りだしてしまいそう。
歯切れの良いギターやドラムの具合が心地よく、耳に残る。
まさしく激情ロック。
「半径30cmの中を知らないは」コチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=DsiV5Ov7_JY
2.の「癇癪玉のお宮ちゃん」も聞き逃せない。
アルカラのある種の変態性が垣間見える。
不穏なイントロからしていきなりやばい。
だからといってただ単に変な曲な訳ではなく、しっかりと世界観が成立してしまっているのが凄い。
4.「デカダントダウン」はサビのキャッチーさが光る。
7.の「グラス」はギターのエッジーさが特徴的で、曲の世界観が容易に想像できる。
こういった世界観を想像させる巧さが彼らの曲の持ち味でもあるわけだ。
8.「秘密基地」は、私も意外だった。夕焼けや爽やかな風が吹く情景を思い浮かべるスローテンポなナンバー。
アルカラの懐の広さを感じさせる曲として、今作の最もサプライズなナンバーだった。
歌詞の中で<そこからこっちをみている気がした>という部分があるとおり、アルバムの題名ともなっている曲だ。つまり、アルバム全体を統括するものとしてこの曲が存在しているということ。
その意味で、彼らがアルカラとしては異質にも見えるこの曲をメインをおいているというのは挑戦ともとれる。
まだまだ挑戦を続けてほしい。さらなるぶっ飛んだ驚きを期待したい。
シークレット曲として8.の後に
「あの素晴らしい愛をもう一度」にのせて、
「あの素晴らしいあいつはお母さん」を演奏する(笑)
なんかとにかくふざけている。だが、それもいい。
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1. 半径30cmの中を知らない
2. 癇癪玉のお宮ちゃん
3. しょうがないなぁ
4. デカダントダウン
5. わ、だめだよ
6. キャラバンの夜
7. グラス
8. 秘密基地