J-POPを否定し、愛するという矛盾が美しいラブソング。
- アーティスト: Half-Life
- 出版社/メーカー: エイベックス・エンタテインメント
- 発売日: 2010/08/11
- メディア: CD
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Half-Lifefは三人組バンド。
私が彼らをはじめて知ったのは昨年のTUTAYAの無料レンタルからだった。
どこかなつかしいようで、新しい感じのするメロディーライン。
際立った個性は無いと感じたが、そうであるのに引き込まれてしまう。
今作は彼らの初シングルで、ドラマ「モテキ」EDテーマに使用された楽曲。
これが非常に良い。
エフェクターで歪ませた音が、1音、2音鳴り、
いきなりの
<ごめんなさいは簡単に 口から出てくるのに 愛してるはなかなかどうも口から出てこないんです>
というフレーズ。
そのあともいくつかのフレーズが続き、音が一気に畳み掛ける。
そしてサビ。
<君はJ-POPが嫌いで 僕はLOVESONGが嫌いだ じゃあこの詩はなんて言うんだい?ねぇ? そういう矛盾点が切なかったりして>
という歌詞がこの歌自体を否定する。
だが、逆転のラストの大サビ。
<本当はJ-POPが好きで 本当はLOVESONGが好きだった これで成立するんでしょ?ねぇ?ねぇ? もう無ぇ…?>
一度否定したこの歌を、その後の歌詞で愛の経過と残酷さを語りだすことにより再びラブソングとしての自身を定義する。
愛があったことを確かめることで、詩をラブソングへと昇華させている。
そしてこのラストの大サビで語られるのは、
「本当は自分も彼女も好きだった」という仮定が成立しさえすれば、この歌も成立するという切なさ。
だがすでにそこにはもう無かった。
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