星の夜の脈の音の/nano.RIPE

変わりたいと新しい一歩を踏み出す人へ

星の夜の脈の音の【初回限定盤】(DVD付)

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nano.RIPEはVo&G.きみコ、G.ササキジュンを主体に2004年より活動している、4人組ロックバンド。


テレビアニメ『花咲くいろは』関連の楽曲を担当したことで注目され、オープニングテーマにもなった3枚目のシングル「ハナノイロ」が、オリコンデイリーチャート10位、週間チャートでも初登場15位を記録した。このブログでもオススメ主題歌で何度か取り上げた。




女性ボーカルを中心とするバンドで、特徴的なのはそのハイトーンボイス。はじめて聴く場合にはクセが強いきらいがあるが、聴いていくとこのハイトーンこそが楽曲に力強さも与えていると気付く。



サウンドは、切なさを含んだポップで美しいメロディだ。
ときに激しく、ときにゆったりとメロディを奏でていく。
サビとメロのメリハリがキいているのも特徴だ。



















nano.RIPEの楽曲が注目され始めたのは、前述の通りアニメ『花咲くいろは』からだったが、まさに相思相愛のタイアップというべきタイアップだった。





そもそも『花咲くいろは』は金沢の町おこしアニメとしての色が強かったが、そこに「旅館で働く」という昼ドラの要素をプラスするという新たな試みがみられた。
新たな試みは、主人公の心境にもあらわれていて、作品のテーマ自体も”人々とのかかわりの中での成長”がおおきなものとなっている。


そのテーマとnano.RIPEの楽曲とぴったり合致した。
アニメ「フリクリ」の時のthe pillowsのように多数の楽曲を作品に提供したが、どれもが物語を彩った。






















オススメは、
1,2,3,4,6,9,11








特に、1〜7までの序盤の流れは素晴らしい。




サビとメロのメリハリがきいているオープニングナンバー1.「セラトナ」は歌詞の面が秀逸。

<なんとなくじゃ変われないって気付いている筈なのに>
<願ったって祈ったって届きたい場所がわかんなくて>
と自らの進むべき道を暗闇で見失っている状態でも、

<わかんなくて伸ばした手の先に触れたものが今ぼくの答えだ>
と最後にはなにかを掴み取るという強いメッセージがここにはある。




セラトナPV(short)はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=GTtxhsuboKM










2.「ハナノイロ」は彼らを一気に知らしめた『花咲くいろは』のOP。

OPにふさわしいアップテンポなナンバーと
<開いていく 小さく閉じたココロが>
<色づいていく>
<涙の雨が頬を叩くたびに美しく>
のような涙を流しながら強く変わっていこうとする

ハナノイロPVはコチラ
http://www.youtube.com/watch?v=8GMrg7d7AQk






もう一方のOPナンバー、6.「面影ワープ」も良曲だ。

夏の思い出がフラッシュバックして再び去っていくかのようなハイスピードナンバー。
アルバム内でも一際目立っている。


<夏にみとれてた ふたり歩いた帰り道>
<二度と戻ることはない でも消えない模様>



面影ワープほコチラから↓
http://www.youtube.com/watch?v=UlVWqFi60Bc







ほぼインストナンバー8.「星の夜の脈の音の」が過ぎると、アルバムは落ち着きをみせてくる。
ここからは「ハナノイロ」以前の曲が増えてくるが、やはり根幹は変わらない。

力強さをみせる9.「フラッシュキーパー」、ライブ映えしそうな10.「ノクチルカ」、じわじわとくる11.「パトリシア」の流れはとくにオススメ。




9.「フラッシュキーパー」
PVはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=AjdqjcDypWQ

10.「ノクチルカ」
↓ライブバージョンはこちらから↓
http://www.youtube.com/watch?v=4cC7nM2IX_g


11.「パトリシア」
視聴はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=hFy0i-JGRtE

















nano.RIPEの歌詞には、この世代の”リアル”が歌詞にも現れている。


5.「ハイリープ」での<奇跡なんて信じてないけど><強くなんてないけど>

7.「ハッチ」の<いらないと思っていた馴れ合いは><いつしかカタチを変えて隙間を埋めていた>

11.パトリシアの<きみを守るためにこの身を捧ぐとか><そんなことは言えないけれど>


と、J-POPで簡単に歌われてしまう、いわゆるカッコつけた言葉を否定しながらもそれらに根付いている感情を否定しないスタンスをとった歌詞が非常に多い。

たいそうな夢だとかを口にするのが難しい世の中ではあるが、感情は否定できない。
だからこそ私達が共感できるのかもしれない。








このアルバムの完成度には正直驚かされた。

きっとnano.RIPEが前へと踏み出そうとする私達へ歌を贈ってくれるだろう。



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1. セラトナ

2. ハナノイロ

3. 雨を待つ

4. 15秒

5. ハイリープ

6. 面影ワープ

7. ハッチ

8. 星の夜の脈の音の

9. フラッシュキーパー

10. ノクチルカ

11. パトリシア

12. 細胞キオク

13. 世界点

14. 手のひらマリー