「春夏秋冬」のイメージは断片に過ぎない
- アーティスト: ヒルクライム
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2010/06/02
- メディア: CD
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ヒルクライムは、DJ KATSU(カツ)とTOC(トク)の2人組ユニット。
地元・新潟で活動してきた彼らは、2009年7月にメジャーデビューした。
そして9月にはシングル「春夏秋冬」で大ブレイク。
ブレイク以降、年内はこの歌が死ぬほど流されたので、この歌が嫌いという方もいるだろう。自分もあまり好きではない。
たしかに極限までポップに昇華されたラップだけど。
トラックはピアノやストリングスの柔らかいポップな音に、アクの強いビートを潜ませるという、J-POP的ともクラブ的ともとれるスタイルが特徴。
音楽的アレンジが毎回違うのが彼らの面白味かもしれない。
今作は5thシングル。
初のドラマ主題歌ということだからだろうか。(「ヤンキー君とメガネちゃん」主題歌)
シングルとしては、これまでにない気合を感じた。
とてつもなくアップテンポだということもその要因ではあるだろうけれども。
いきなりアコギの音とともにはじまるサビ。
エレキギターも鳴り始まる。
まるでJ-POPだ。
メロ部分をとれば、まさしくラップなのだが、サビに入ればJ-POPに変身する。
耳馴染みのよさを追求したかのようなサビは一回で覚えられるほどポップ。
ここまで述べたとおり、昨年の「春夏秋冬」のイメージはこの曲にはない。
今年9月のシングル「トラヴェルマシン」でもピアノ・キーボードが主体となり、アップテンポになっている点が印象的だが、同じアップテンポでも今作と印象は異なっている。
私が彼らに注目するのは、その印象を異なるものを作り出せる点だ。
ラップとポップの枠を行き来し、飛び越える面白さがそこにある。
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