ファンファーレと熱狂/andymori

熱狂をもって迎えられるべき本命

ファンファーレと熱狂

ファンファーレと熱狂


早稲田出身の三人組バンド、andymori。結成3年目ながらこの作品がオリコンチャートで9位にランクインするなど、人気は現在うなぎのぼり。

また、iTunesの2010年ブレイクが期待できる新人アーティスト10組「iTunes Japan Sound of 2010」に選ばれた。







特徴は、ギターロックが軸とされながらも予想の出来ないスタイル、どことなくカントリー
風の音楽、そして自由に捉える歌詞世界だ。


突然つぶやきから始まる音楽や、長さが1:30程度しかない曲など自由さには驚かされる。

初めてで驚かないはずが無いスタイルだ。慣れると快感になってくる危うさをもつ(笑)




カントリー風の音楽には温かみと同時に安心感を内包する。

歌詞も多種多様。どれだけの視点を持っているのかと。



















オススメは1,2,7,8,12


オープニングナンバー1.は
「ファンファーレと熱狂」が歌詞に出てくる、アルバムの”表紙”のような曲。

ゆったりとしたアコギ(?)を中心に据える。
まるでアルバムの最後にでもあるようなイメージ。


<ファンファーレと熱狂 赤い太陽 五時のサイレン 六時の一番星>
のサビ部分の歌詞の選択の秀逸さは半端では無い。

これからくるアルバムの「夜明け」を予感するかのようだ。







そしてキラーチューンの2.へと繋がる。

「早口ロック」とでも言うべきだろうか。

速いリズムに早い喋り口、思わずリズムに乗らされてしまう。

歩きながら、あるいは走りながら聴くのがピッタリな跳ねるようなナンバー。

軽快だが、歌詞にはさまざまなシュールさや仕掛けがあって面白い。

スルメ曲です。

視聴はこちら


















個人的には7.も外せない。どこか不規則なドラムパターンにノリのいいギター。

2分足らずの曲だが、12.SAWASDEECLAP YOUR HANDS の曲名も歌詞に出てくる。

曲同士のリンクが多いのも今アルバムの特徴だといえるだろう。

「人身事故」というフレーズはもはや出てきすぎてどの曲だったっけ?と思ってしまうほどだ。


なぜ人々がこのアルバムに惹かれるかというと、そのアルバムにおける統一性が見え隠れするのが面白いからではなかろうか。





12.はCLAP YOUR HANDS という部分が曲名に入っている通り、
ライブでは手を叩いて飛び跳ねたい曲。

というかそれをあきらかに狙っているでしょ?

聴けばわかる。これはライブでグッと人々を乗らせるナンバーだ。



惜しむらくは今年を持ってドラムが脱退すること。

このセンスに合わせるドラムはなかなかやるなと思っていたのだが…

















相対性理論、BAWDIESが受賞した経緯を考えると、

世界の終わりと並んで第3回CDショップ大賞ノミネート作品の大本命だと思う。



サカナクションはもはやメジャーすぎて「売りたい・聴かせたい」の理念ではないのではないか。もう売れてるし。





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1. 1984

2. CITY LIGHTS

3. ずっとグルービー

4. 僕がハクビシンだったら

5. 16

6. ビューティフルセレブリティー

7. Transit in Thailand

8. クレイジークレイマー

9. ナツメグ

10. バグダッドのボディーカウント

11. オレンジトレイン

12. SAWASDEECLAP YOUR HANDS

13. グロリアス軽トラ