シュガーバイン/つるの剛士

評価されるべき試み

もはや説明の必要はないと思うが、つるの剛士ウルトラマンダイナの元主役で、
現在はフジテレビの「クイズヘキサゴン」やCMなどに出演している。

彼がアーティストとして人々に認知されたのは、やはりヘキサゴンでのユニット「羞恥心」からだろう。そこでの歌唱力が評価され、のちにカバーアルバムを発売。

最近ではオリジナル曲も歌っている。


というのが個人的な印象だった。









正直ヘキサゴン時代は、羞恥心のアイディアといくつかの楽曲を除いては相当嫌悪感があった。かならず水曜はヘキサゴンのEDの歌のときだけチャンネルを変えていた位。

300アーティストくらい聴ける人間だが、アラジンは未だにキツイ。


逆につるの剛士単体で勝負するようになってからはけっこう見直した。
(島田からは反対されたそうだが…)









だからこそ自分の相当好きなアーティストの部類に入るピロウズ山中さわおが楽曲提供したというのを知り、驚愕した。

エイベックスとポニーキャニオンというレーベルの違いがあるにもかかわらずにだ。

つまり、さわおは純粋に楽曲を提供したのだろう。基本的にあんまりメジャーとかが好きな人じゃないはずなので。










前述の通り、今作、「シュガーバイン」は、つるのがパーソナリティーを務めたラジオ番組『BPR5000』の時から交友のある、今年バンド活動21年目のthe pillows山中さわおが作詞、作曲を担当している。

「Two weeks to death」は、2010年8月11日に逗子マリーナで行われたつるの主催の「つるロックフェスティバル2010」に出演したメタルバンドのELECTRIC EEL SHOCKとつるのが制作した楽曲。

『BPR5000』について調べてみると、つるロックフェスティバルはその番組発祥のもので、ストレイテナーELLEGARDENtheピーズASPARAGUSなども出演していた。

2001−05までやっていて、今でも復活していることからもこのラジオの人気が分かるだろうし、今年のライブではスカパラやザ・クロマニヨンズと共演していることからもその間口の広さがわかる。









オススメというか、個人的にガン推しなのは、1.シュガーバイン。


肝心の曲はというと、シンプルなギターロック。
pillows的にはサードアイとかNew Animalを想起させる。


サビ部分でのつるの剛士とコーラスの山中さわおのハモリにはぐっと来るものがある。

力強い歌声はpillowsみたいなギターものと合うらしい。


レーベルを飛び越えて、過去の繋がりで結ばれた楽曲をつるロックレーベルという新たなレーベル名でうちだすという試みには正直評価すべきところだと思う。






番組内のグループの”微温い”楽曲ではなく、真っ直ぐなロック。

改めて「アーティスト」になってきたんだなと感じるシングルであった。