最前線/nicco

引き出しの多さに可能性

最前線

最前線


niccoは今作がメジャーデビューミニアルバムとなるソロ女性シンガー。


J-WAVE「RADIO×SPIDER」オンエアオーディションとミュージックバーガーオーディションで、好成績を記録、またライブなど場数も相当踏んでいるようだ。

個人的には最近よくプッシュされる「ねごと」より、こちらのデビューアルバムのほうがききどころが多かった。







印象としてはどの曲も、引き出しが多くさまざまな印象をもった。

逆に言えば「nicco」らしさが曲調からそこまで感じ取れなかったわけだが。


声的には、ジュディマリ時代のYUKIのノリを感じる。





いわゆる「nicco」らしさというのは歌詞からきているのだろう。

「誰もいわないんだったら、自分が言ってしまおう」というコンセプト。

今まで評論してきた中ではFLiPにどこか通じるところがある。

だが、そことの決定的な違いは曲調にある。




歌詞の雰囲気が似ていても、ベースとなる音楽の「色の濃さ」にある。


niccoもなかなかロックをきかせているが、FLiPの若干ダークさのあるものとは違う。

ポップさを有している。




















オススメは
1,2,5.


アルバム名となっている1.は
他の曲と比べて際立っている。



最初から前面に出て、印象的なギターとそのイントロ。

サビも強力だ。
<最前線で愛したいよ>というフレーズが何度も出てくるが、
女性の心情をストレートにぶつけ、力強く唄っている。

どこかアップテンポな曲のときのpillowsちっく?

動画(短め)









2.
始まった瞬間は、スピッツはじまったか、と思った。


1.のハイテンポなロックナンバーから一転し、
少し柔らかさを持ったスピッツのようなミディアムナンバーへと変身した。

ジュディマリも少し入ってるかも。




3.タイトルどおり、ロックンロール意識した曲。

これも1,2、とは毛並みが違うわけだが。



4.
若干妖しげなイントロで幕を開けるナンバー。

こういう古臭い妖しさって90年代チックとでも言えるのだろうか。
いや、カントリーロックも少し含まれてる。

すごく懐かしい。長くやっていいるジャニーズのグループってこういう曲かならずやってるよね、みたいな。




5.
アルバム唯一のゆったりとした曲。


これはこれでずいぶん前者までの曲とは違う。

KyleeとかMiChiのスローテンポなナンバーと同じ匂いを感じてならないのだが…


だが、歌詞は「22歳」というタイトルでくくられている通り、その青さや心情をしっかりナンバーに染み込ませてある。














それにしてもデビューのアルバムで
5曲1680円で売り出すとは…

7曲くらい入っていてその値段なら許せるが、
デビューでいきなり他の既存アーティストと同じような価格帯で出されても…ねぇ


次は、どんな色で来るのだろう。




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1. 最前線

2. こいのうた

3. ロックンロールボーイ

4. 委員長

5. 22歳