「美しい世界」への入り口
- アーティスト: RAM WIRE
- 出版社/メーカー: SMAR
- 発売日: 2010/10/27
- メディア: CD
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RAMWIREは2005年に結成されたVo.・MC・DJの3人組ユニット。
女性ボーカルと男性MCによる歌声の絡み合いが特徴的。
このアルバムがデビューアルバムなのでこのアルバムでしか特徴を判断できないが、
個人的に感じたのは「綺麗さ」だった。
このタイプのサウンドは真剣な曲のときのmihimaru GTだとかLil'Bとかと比較的近い位置にあると思うだが、それらのグループ・ユニットと大きく違うのはストリングスやピアノ(シンセ?)などが楽曲の「綺麗さ」を十二分に引き出すように作られている点だろう。
若干歌詞も音も「綺麗ごと」すぎるきらいがあり、真っ直ぐしているものが嫌いな捻くれ者には好かれないかも。
アルバムの表紙や中の写真が森の中というアートワークなのだが、彼らの楽曲はその森の中に光が差し込んでくるようなイメージだ。アートワークが楽曲に与えるイメージの強さも実感。でもアートワークのせいで歌詞が見にくいっス(笑)
幻想的な音楽が混じっているのも、森の中という感覚を想起させるためにあるのだろうか。
最近の風潮としてこの手の曲の歌詞は、ごく身近な視点を持ったものが多い。
恋愛モノだから身近なのはある意味当たり前といえばそうなのだが、アジカンとか藍坊主のように人間の内面や成長、世界への関わり方を考える曲が好きな自分にとっては若干方向性が異なる。
その点でこのアルバムはけっこう世界、光、未来とかいうけっこう視点が世界よりだったりする。
「世界の終わり」がウケる今だったらこの手の曲も需要はあるかもしれない。
1,2、曲目が幻想的でまさしく美しい世界観への曲であるためオススメ。
歌詞も単なる恋愛モノで終わらないのがいいところ。
だが、5曲目は、映画『恋愛戯曲』(深田恭子)主題歌。
突然普通のPOPな恋愛モノになった。まあ主題歌だからある意味しょうがないけど。
個人的に気になったのは、
前述したセカイ系よりの恋愛ソングと、POPな恋愛モノが混じっていてどちらが本当の彼らか判断しかねるところ。
シングルとして次に売り出すものが何かでどういう方向性にもっていきたいかはわかるのだろうが…
他のアーティストとの差別化を図るなら前者をとってほしいのだが。
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1. Beautiful World
2. 暗号〜光が意味するもの〜
3. 暁
4. Chain Lyrics
5. 秘密