スコット・ピルグリム vs.邪悪な元カレ軍団


スコット・ピルグリムマイケル・セラ)は、カナダのトロントに住む22歳。
バンドのベーシストだった彼は、高校生と付き合っていた。
しかし、ある日一目見た女性ラモーナ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)に恋に落ちてしまう。

だが彼女には7人の元カレがいて、その全員を倒さなければならないのだという…!?



観賞日

2011年5月19日







【70点】









今作は、アメコミ映画。



ちなみにコミック版の絵柄はコチラ。


スコット・ピルグリム VS ザ・ワールド

スコット・ピルグリム VS ザ・ワールド

なんともアンニュイな感じだが、人気アメコミなんです。



















今作を一言で表すなら、「本気でつくったバカ映画(確信犯)」だ。

ホントに「ふざけすぎwwwww」っていうくらいふざけてるんだけれども、
本気度が高いせいか思わず笑ってしまう。

細かいところに突っ込むのではなく、バカバカしすぎると笑い飛ばしてやるのが今作の正しい見方だ。



なんといっても、誇張表現が現実として扱われているのだから。
誇張表現だけしかない映画なんてのも珍しい。

前にレビューした「エンジェル・ウォーズ」も、妄想部分がかなりゲームぽかったが、現実部分はしっかり‘現実”していた。





今回の映画が成功する要因だったのは、ゲーム世代が頭の中でゲームを妄想したりする癖があったりするからだろう。もちろん人は選ぶ。

その部分を現実のものとしてもある意味で、不自然でないのかもしれない。




















ネット上のユーザーレビューではかなり低い点数をつける方も散見されたが、
個人的には全然OK。




ゲーム世代のための映画という感じもしなくはないので、全くゲームをしない方にはちょい辛いんだろうが…







どんな感じのゲームネタがあるかというと、
例えば作中のキャラクター達のバトルはSEが「鉄拳」で、戦闘は「ストリートファイター」や「ノーモア★ヒーローズ」、「モータルコンバット」、「ソウルキャリバー」などのパクリ…もといオマージュの連続だ。





また、ゲーセンにある「ニンジャ・ニンジャ・レボリューション」はもちろん「ダンス・ダンス・レボリューション」からきているものだし、主人公がFF2のBGMをギターで弾く場面もある。




クスリというか、ちょwwみたいな笑いになること間違いなし。
























今作のみどころを更に考えると、
「7人の元カレ」にある。



2番目の敵、クリス・エヴァンスは「ファンタスティックフォー」でヒューマン・トーチ役をやっていたり、3番目の敵は「スーパーマンリターンズ」でスーパーマン役をやっていたりと実は敵役の役者すらもアメコミへのオマージュ・パロディがある。

さらにカタヤナギ・ツインズとして斉藤兄弟も出演している。





とまあ元カレの出演者自体も面白いが、
敵との戦い方、倒し方もまた必見だ。

とにかく、なんなんだコレ!?の世界。
B級映画好きの方にはレンタルでもいいから是非観てほしいバカバカしさだ。


だけど、クオリティがムダに高い。
其処が良い。






















音楽も最高だ。

8bitサウンドは勿論豊富に用意されているし、
バンドサウンドもかなりいろんなものが用意されている。

コーネリアスが参加しているのもおもしろいなーって感じ。

そういう意味でサントラ盤は注目してたんだけど、コーネリアスが入ってないー!?


でも視聴したところ、サントラオススメですよ。とにかくひっちゃかめっちゃかで楽しくなれるゲーム世代のための映画サントラ。









よくもまあ観る人を限定する狭い?映画を出したもんだ。

さすが『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン』などを撮ったエドガー・ライト監督だ。

こんなのお偉いさんの批評家には受けないだろw

でもたまにはこういう映画も必要ですよねー








予告編はコチラ

http://www.youtube.com/watch?v=CYdt5u4HZ70