リスアニ!LIVE 2011 レポート (2011/12/4)

<総括レポート> 「音楽を楽しむ」という高揚感

“リスアニ!LIVE 2011”は、2010年4月に創刊されたアニメ音楽誌「リスアニ!」が主催する音楽フェス。

まるで各アーティストの普段のワンマンライブを切り取ったかのような音楽的アプローチと、
アーティストの素の部分を引き出すインタビューに似た雑誌的アプローチ ーー
雑誌「リスアニ!」、及び“リスアニ!LIVE 2011”のコンセプトでもある「LISTEN TO ANIMATED MUSIC」には、
音楽に込められた「魂」を存分に感じ取ってほしいという願いがこめられています。
本フェスは、そうした理想を実現する場。

以上、リスアニ!HPからの引用









圧倒的な高揚感。終演後もそれが私の頭の中でぐるんぐるんと渦巻いていた。
気持ちの整理がつかないほど、というのは本当に圧倒的だった。

「久しぶり」の高揚感。「久しぶり」と書いたが、この感覚は全く新しい「もの」でもあった。







ロックバンドからアイドル、果てはクラシカル、12組のアーティストの5時間以上の長きにわたる講演の中で、
アニソンが幅広くジャンルをカバーし、いかに多岐にわたって分化しているかをあっけらかんと示した。

そこに新しくも、「久しぶり」な感覚の正体があった。それは「音楽の楽しさ」。









様々なジャンルの音楽との出会いを短い・凝縮された時間の中ですることによって、
ロックやトランス、アイドル曲など既存音楽ジャンルの垣根を飛び越えれる可能性に満ちた「アニソン」というものを心から楽しむことが出来た。それはまるで初めて音楽にハマった時の高揚感と同じ。


「音楽ってやっぱり楽しいんだ!」
そういう高揚感は今まで見えていた足元の地面から、一気に地平線への向こう側へと視界が開けていくイメージにも似ている。
だが、初めて音楽の広さに触れたときはまだ知らない部分が多くあるゆえにそう感じるところが大きいのも事実。

一方で今回のライブは、勿論ほとんどの曲を知っている。中にはがっつりアニメ作品で聴いていたものもあるし、主題歌だけ知っているものもある。それであっても、アーティストが生でパフォーマンスをする様を、数多くのジャンルで一気に観ることはなかったわけだ。これがこのライブの新しさの原因である。一気に観るというのが非常にミソで、ジャンルが並ぶことからこそ音楽自体の「楽しさ」がくっきりと見えてくる。







情報の流れがはやくなり、ともすれば音楽さえも情報としてはやいスピードで処理されている傾向にある昨今で、音楽自体の楽しさを提供できるメリットは非常に大きい。単に物語を盛り上げる「作品とリンクする楽曲」からそれ自体で「面白い音楽」へと変換される可能性もあり、アニソンがアニメを離れたところでも大切なものとなりうるからだ。作品と離れてしまうことは悪いことだと一見すると思えるが、もともとの根底が「作品とリンクする楽曲」である以上必ずそこへ戻っていく。その意味では一度離れてしまうことでの心配はないだろう。












音楽との新しい出会いを果たすことが出来るフェス形式のライブ。それがこの「リスアニ!LIVE」だ。
私はまだこのライブに数多くの可能性を感じる。

時としてJ-POPを飲み込む、最近のアニソンのメインストリームっぷりがこの可能性を裏付ける。つまりさらにアニソンが幅を広げ、音楽としての幅を増すことで、このフェスの面白さはさらに拡大することになる。
ジャンルでありながらもジャンルに囚われにくい「アニソン」は、根源的な音楽の楽しさを提供しうる。

生バンドでの演奏という試みによって、歌主体の曲も新たな発見が出来た。特にアイドルマスター系列は打ち込みサウンドが主だけに、バンドサウンドがバックになっているのは新鮮。






FLOWやUNISON SQUARE GARDENのような、アニメを理解して自分たちの楽曲をアニメに落とし込むことをしてきたバンド系のアーティストをもっと登場させるのも面白いだろうし、それこそ垣根を越えたコラボ(演奏がユニスクでLiSAがボーカルをするなど)を実現させたらより既存の壁というものをぶち壊せることが出来るだろう。









ここまで完成
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↓未完成(じっくり書いてきます)













<アーティスト別レポート>



ここからはアーティストの出演順にレポートしていくが、出演者の合間合間の吉田尚記アナウンサー(ニッポン放送)によるインタビューは素晴らしかった。なぜなら吉田アナがガチオタだから(笑)。ラジオアナだけにしゃべりは上手い上に、内容もアニメをわかってるセリフばかり。「こいつどこまで知ってやがるんだ…」「ていうかアニメ関係のライブ行き過ぎだろ!?」と何度思ったことか。

このライブが他のアニソンライブと決定的に違うのはこの部分なのではないかとも考えられる。(他のは知らないが)
アーティストに楽曲や作品について短い時間ながらも話を聞く、まさにアニメ音楽雑誌の本懐がここにある。

各アーティストのセットリストの後ろには、タイアップ先or楽曲の収録先を記してあります。







1組目「FLOW」


予想に反してトップバッターはデビュー9年目のFLOW。いきなり1曲目からコードギアス2期のOP曲「WORLD END」で攻めてくる。いきなりのトップギアにざわざわとしていた会場も一気にヒートアップ。さらに名曲をカバーした「1/3の純情な感情」でアニソンの世界へと誘う。
そして観客をまくし立てるようなMCの後にあのイントロが流れ始める。そう、FLOWとアニソンの結びつきを決定的なものにした「DAYS」だ。誰もが知っている名曲だけに会場は大盛り上がり。演奏後のインタビューによれば「エウレカセブン」の内容を知ったうで作成した曲という…今まで知らなかった事実だが、まだアニメとJ-ROCKのタイアップが珍しかった時期にいかにFLOWがプロとしてきちんとアニメに向き合ってくれたが垣間見える事実だろう。
ラストは「GO!!」で会場をとにかく盛り上げまくる。BANG!の部分が誰でもノれる部分だけに、会場は一体感と熱気に包まれた。アニメオタクならずともテンションがガンガン上がるセットリスト。FLOWはトップバッターとして十分すぎるほどの役目を果たしただろう。


1.WORLD END 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』OP
2.1/3の純情な感情るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』ED(SIAM SHADE版が)
3.DAYS『交響詩篇エウレカセブン』OP
4.GO!!!『NARUTO -ナルト-』OP






2組目「黒崎真音

1.SCARS『HELLSING IX』ED
2.夢幻 -a true love tale-『薄桜鬼 雪華録』第1話ED
3.メモリーズ・ラスト『とある魔術の禁書目録II』ED



3組目、4組目 「南里侑香」、「入野自由

南里侑香
1.月導-Tsukishirube-「おおかみかくし」ED
2.輝跡-Kiseki-「セイクリッドセブン」ED

入野自由
1.Zero ミニアルバムAdvance収録曲
2.JUMP アルバムvivid収録曲





5組目「earthmind」
1.B-BIRD「機動戦士ガンダムUC episode4」主題歌


6組目「THE IDOLM@STER
1.READY!! アニメ『アイドルマスター』1期OP
2.CHANGE!!!! アニメ『アイドルマスター』2期OP
3.THE IDOLM@STER ゲーム版『アイドルマスター』(最初期の曲?)


7組目「UNISON SQUARE GARDEN
1.kid, I like quartet 『夜桜四重奏 〜ホシノウミ〜』主題歌
2.カウンターアイデンティティ 「ソウルイーター」リピートショーOP
3.オリオンをなぞる 「TIGER & BUNNY」OP


8組目「Kalafina
1.Magia 『魔法少女まどか☆マギカ』ED
2.oblivious 劇場版『空の境界』第一章 俯瞰風景ED
3.snow falling 劇場版『空の境界』終章 「空の境界」 イメージソング
4.symphonia NHK歴史秘話ヒストリア』2011年ED


9組目「スフィア」
1.HIGH POWERED 『侵略!?イカ娘』OP
2.Hazy 『花咲くいろは』ED
3.MOON SIGNAL 『おとめ妖怪 ざくろ』OP
4.LET・ME・DO! バラエティー番組『スフィアクラブ』テーマ曲


10組目「ALTIMA
1.I'll believe 『灼眼のシャナIII(Final)』ED
2.-Indefinitely- 上記、1.のシングルのカップリング曲


11組目「川田まみ
1.See visionS 『とある魔術の禁書目録II』OP
2.No buts! 『とある魔術の禁書目録II』OP
3.Serment 『灼眼のシャナIII(Final)』OP ←2012年から (初披露)
4.JOINT 『灼眼のシャナII』OP


12組目「LiSA」
1.oath sign 『Fate/Zero』OP
2.覚醒屋 ミニアルバム「Letters to U」収録曲
3.妄想コントローラー ミニアルバム「Letters to U」収録曲
4.Crow Song 『Angel Beats!』劇中歌