曲によって色を変える、柔軟かつ力強いアルバム。
- アーティスト: 藍坊主
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2010/02/17
- メディア: CD
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アルバム名、ミズカネは水銀のこと。常温でも固まらず、液体状の水銀は光の反射で色んな色に見える。まさにこのアルバムは曲ごとにその色を変える。「藍坊主」という変わらない要素を持ちつつも全く違う色を見せる。
オススメは1,2,4,10,12
毎回シングル曲では「泣き」曲とも言えるような曲を提供してくれる彼らだが、今回もシングル曲は例に洩れず感動できる。9.10.12.がシングルだが、とくに10.「伝言」は今年の曲の中でもトップクラスの歌詞だ。
<人は苦しむために生まれたんじゃない 人は幸せになるために生まれた>。J−POPのクサイ歌詞でもありそうなものだが、独特の重みをもつ藍坊主のサウンドでは真に心に響く言葉になる。そして、そのあと最後の歌詞として<暗闇の中で見つけた>と付け加えられる。何気ない一言だが、この言葉がこの歌をトップクラスのものへと昇華させた。
1.はオープニングにふさわしい壮大なナンバー。2.は疾走感に溢れている。4〜9までの曲は今までの藍坊主にはなかったようなものが並ぶ。アレンジがとにかく特徴的で面白い。そしてダークなサウンドもライトなサウンドも内包し、藍坊主が新たなステージに立ったのだと再認識できる。
聞き終わったあとにこんなにも”暖かさ”につつまれるとは。
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1. 低迷宮の月
2. ラストソング
3. オレンジテトラポッド
4. ボルツ
5. おいしいパン食べたい
6. グッドパエリア
7. 水に似た感応
8. 創造的進化
9. マザー
10. 伝言
11. 沈黙(月まで響くような彼らの幻灯)
12. 名前の無い色
13. いわし雲