そしてこの勢いのままライブへ
- アーティスト: LiSA
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2012/02/22
- メディア: CD
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LiSAは、テレビアニメ『Angel Beats!』の作中バンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル・ユイ役の歌い手(アニメパートの声優を担当したのは喜多村英梨)。
LiSAは、2010年のGirls Dead Monsterの活動終了後、2011年のミニアルバム「Letters to U」でソロデビューを果たした。
さらに2011年末にはアニメ『Fate/zero』のOPテーマとしてoath signが抜擢され、さらに知名度を上げる。
そして今作が、LiSA個人の名義としては初のフルアルバムとなる。
ちなみに、
前々回のGirls Dead Monster時代のアルバム「Keep The Beats!」の痛いレビューは↓
http://d.hatena.ne.jp/chairmanzx/20100914/1284487660
前回の「Letters to U」はこちら↓
http://d.hatena.ne.jp/chairmanzx/20110510/1305042906
今作では、
渡辺翔(『魔法少女まどか☆マギカ』主題歌OP「コネクト」、『Fate/zero』OP「oath sign」)、
田淵智也(『タイガー&バニー』1期OPテーマ、UNISON SQUARE GARDEN)、wowaka(400万再生突破したの初音ミクの「ワールドエンドダンスホール」など作曲)、
とく(アンジェラ・アキへの曲提供、"estlabo"として『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のED『secret base ~君がくれたもの~ (10 years after Ver.)』の編曲や、『Fate/zero』のOP曲『oath sign』の編曲など多彩)、麻枝 准(Girls Dead MonsterやKey関連(AIR、リトルバスターズ!など)の楽曲を担当)、
黒須克彦(スフィア、中川翔子、平野綾などに楽曲提供)、原 一博(EXILE(「Together、HERO」など)、浜崎あゆみなど)
といった豪華メンバーが作曲として参加。
全体として楽曲の路線は、前回の「Letters To U」を踏襲し、ガーリーなロックサウンドが主体。
ただし「oath sign」のようにストリングスを組み込んだ作品・じっくり聴かせるミディアムテンポなナンバーなど、
楽曲は多彩になった。
LiSAの歌い方がそもそもメリハリをかなり効かせる歌い方だけにどの曲もLiSA風、つまりロックっぽい曲に聞こえてしまう。
しかし、それがアルバムとしての短所となるのではなく、どの作曲家の歌も自分の歌と出来ている。
複数の作曲家から曲提供を受けるシンガーである以上そこが一番の強みなのかもしれない。
アニソンファンにとってオススメなのは間違いないが、女性ボーカルロック好きにもお勧めできる。
初音ミク系の作曲家も参加しているので、そのあたりのファンにも必聴盤か。
いうなれば、J-ROCK好きには絶対おすすめの名盤・新谷良子のアルバム「Wonderful World」みたいなもの。
昨年12月のリスアニ!FESで実際にLiSAのライブを観たが、パフォーマンス力に圧倒された。
舞台が武道館だっただけに、ガルデモの活動くらいしか今までしてこなかったLiSAが
フェスのトリとしてステージをフルに使いきれるかどうか疑問だったが、
客へのパフォーマンスなど大舞台でもイキイキとしていた。
ガルデモのライブ活動で相当慣らされてきたのだろうが、
間違いなくLiSAはライブでこそ映える。
そしてこのアルバムもライブでより映える曲が多く存在する。
客の掛け声を入れられる曲も盛りだくさん、ロックバンドのライブごとくモッシュしたくなりそうな曲たちだ。
オススメ曲は、
1,2,3,5、9,10,11
前述から何度もロックだ、ライブだと言っているが
まずこのアルバムは、1.「優しさに辿り着くまで」から静かに始まる。
ピアノ・ストリングスのイントロに乗せて荘厳に始まり、サビではクールに盛り上げる。
静かな迫力。
だがこの1曲目、ものすごく巧い。
というのも
昨年主題歌としてヒットした2.「oath sign」がこれまでのLiSAの楽曲の流れとは違ったので
アルバムに入れたらアルバムの雰囲気を乱すのではと心配していたが、
この同じイメージを共有するような1曲目があることでアルバムのバランスが取れている。
恐らくこのために同じ作曲家(渡辺翔)を起用しているのだろう。
「oath sign」はまさに神曲だけに言うことはない。
個人的2011年度楽曲6位とした位、個人的にはオススメ。
↓oath signはこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=ypqAj3hzFCw
そんな神曲流れの後に来るのが、UNISON SUQUARE GARDEの田淵作曲の3.「now and future」。
ユニスクの楽曲が好きなら間違いなく好きになれる、疾走系ロック。
疾走系なんだけどサビのあとにスローダウンさせる感じもグッとくる。
勢いの面では間違いなく最初の2曲に負けない個性を放っている。
7.「ROCK-mode」も田淵作曲で、ダサカッコイイユニスク節を随所に効かせるが、
ラストの歌詞が秀逸。
<さあ、次は何の曲?>と問いかけパッと終わるのだが、
明らかにこれもライブを意識している。
ここから一気に速い曲でスパートをかけることも可能だし、数多くの選択肢が生まれるだろう。
客を沸かせる要素が盛りだくさんの曲だ。
10.「ジェットロケット」も田淵作曲。
超爽やか。そしてとにかく疾走!
アルバムの流れが、荘厳〜疾走ロック〜ミディアムポップときての疾走ソングだけに、
アルバムラスト近くでこの曲はピッタリハマる。
前回のアルバムで、「Believe in Myself」が好きだった人にはがっつりハマる歌詞も良い。
<run run run 走って君だけの場所へ
誰も追いつけないから
さあget there,get there,3,2,1 GO!>
<そうだよ 一個だって譲らないで
もう一歩だって迷わないで
最高な君を見せてね>
もともと東洋大の柏原へのイメージソング・応援歌だったらしく、配信限定だった。
だからこそ歌詞の内容もとにかく走ること走ること。この曲聴きながらランニングすると一気に速度が上がれるのでオススメ。
LiSAのイメージを変えるミディアムテンポな
5.「WiLD CANDY」、11.「LOVER“S”MiLE」 もこのアルバムのハイライトのひとつ。
特に5.はダンサブルなサビがポップに突き抜けている。
ライブでは横に手を振っちゃいそうなイメージ。やはりこれもライブ映えしそうなナンバー。
11.はどちらかというと自己応援歌的な曲のイメージが強い、
LiSAの中でも異質な2人の関係を唄った歌。
このアルバムのリリースでさらに勢いは増した。
この勢いのまま、ライブではさらに素晴らしいパフォーマンスを展開していくのだろう。
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1. 優しさに辿り着くまで
2. oath sign
3. now and future
4. EGOiSTiC SHOOTER
5. WiLD CANDY
6. 花とミツバチ
7. ROCK-mode
8. 笑ってほしくて
9. アンフィル
10. ジェットロケット
11. LOVER“S”MiLE
12. 終わりのない歌
13. oath sign(Acoustic Ver.)